子どもの疑問へ返す

子どもが考えたそうなときは、問い返しを一度だけ使えます。 答えを知りたいときは、大人が短く答えます。 分からない疑問は、一緒に残すことも選べます。

問い返しだけの効果は確かめられていない

園の会話を観察した研究では、大人が子どもへ問いを返し、子どもが説明を続ける場面がありました(Kurkulほか)。ただし、問い返した場合と答えた場合を無作為に比べた研究ではなく、好奇心が伸びたかも測っていません。

質問を促す科学レッスンの実験では、新しい情報を見ようとする行動の一部に差が出ましたが、質問数や科学テストなどには一貫した差がありませんでした(Parkほか)。家庭で一言問い返す方法より強い介入なので、同じ結果を期待する根拠にはできません。

幼児の好奇心研究を整理したレビューも、好奇心を直接支える方法を調べた研究はまだ限られるとしています(BjerknesほかTippenhauerほか)。質問の多さを、好奇心や発達の順位にはできません。

家庭では返し方を場面で選ぶ

子どもが立ち止まって考えているなら、「どこが気になった?」と一度だけ聞きます。子どもが指した所や話したことを大人が言い換え、答えを正誤判定せずに終えます。

事実を急いで知りたい、不安を確かめたい、危険がある場面では問い返さず、短く正確に答えます。大人にも分からなければ「今は分からない。あとで調べよう」と伝え、調べないまま終える日も選べます。

葉、影、積み木など安全な物なら、同じ所や違う所を一緒に探せます。未知の植物、きのこ、薬品、道路や水辺では、好奇心を理由に触れたり近づいたりしません。

遊びへ選択を残す考え方は「子どもの学習時間『11年で2割減』を3〜6歳にどう読む?」でも整理しています。

判断に残る限界

家庭でどの返し方が個々の子どもの好奇心を支えるかは、現在の研究から一律に決められません。SmartScope Familyは、問い返しを訓練やテストにせず、その場で答える、考える、保留する選択を残すのが妥当だと判断します。

出典