園の昼寝で夜が遅れる場面から決める

園で昼寝した日の夜だけ寝つきが遅れるなら、昼寝と夜の様子を一緒に見て、園と調整できます。日中に眠そうな子には昼寝の機会を残し、眠れない子には静かな休息を選べます。いびきや睡眠中の呼吸停止、強い日中の眠気が続くときは、小児科へ相談できます。

昼寝は特定の記憶課題を支えることがある

昼寝をした後に、覚えた絵の位置や言葉などを思い出しやすかった実験はあります。 幼い子どもの比較研究をまとめた新しいメタ解析では、昼寝をした条件の方が、起きていた条件より宣言的記憶の成績が平均的に高くなりました。宣言的記憶とは、覚えた事実や出来事を後から思い出す働きです。

就学前児を対象にした代表的な実験でも、昼寝後に絵の位置をよく覚えていました。 同じ子が、園で普段どおり昼寝する条件と、静かに起きている条件の両方を経験しています。差が出たのは実験用の位置記憶課題であり、日常の総合的な記憶力や長期の学力を測ったものではありません。

この証拠は、昼寝を学習課題として追加する理由にはなりません。 研究では、昼寝をする時刻、長さ、普段の習慣、使った課題がそろっていません。普段は昼寝をしない子を、覚えるために寝かせた場合の利益も確立していません。

昼寝と夜の睡眠は一日の流れで調整する

夜の寝つきと朝の目覚めは、昼寝を残すか考える材料です。 厚生労働省の睡眠ガイドは、4〜5歳以降は昼寝の必要性が低下し、夜の寝つきや朝の目覚めが悪くなる場合には、昼寝をしない選択肢が望ましい可能性を示しています。年齢だけで一律にやめるのではなく、昼と夜を続けて見ます。

園での休息は、全員が眠る形にそろえる必要はありません。 保育所保育指針は、午睡を一律にせず、発達や家庭での生活、個人の睡眠時間に配慮するよう求めています。家庭で起こす時刻だけを変える前に、園へ「眠れない日は静かに休めるか」「昼寝を終える時刻を調整できるか」と相談できます。

調整には、短期間の記録が役立ちます。 費用や特別な道具は要りません。昼寝の開始と終了、夜に眠った頃、朝の目覚め、日中の眠気を簡単に書き、昼寝のある日とない日で生活上の違いがあるかを見ます。記録が子どもの採点や家庭への負担になるなら中止します。

昼寝を残す日と休息に替える日を選べる

普段から昼寝をして日中も眠そうな子には、いつもの機会を残せます。 新しいことを覚えた直後へ昼寝を移したり、記憶のために長く寝かせたりする必要はありません。起きた後に無理なく活動でき、夜も普段どおり眠れるなら、急いで変える理由はありません。

眠れず、昼寝が対立になる子には、静かな休息を用意できます。 絵本を見る、横になる、静かに遊ぶなどから本人が選べるようにします。静かな休息に昼寝と同じ記憶効果があるとは確認されていませんが、眠ることを強制せずに休む時間は守れます。

生活に支障が出る症状は、昼寝の調整だけで扱いません。 厚生労働省の情報では、睡眠中の呼吸停止、眠りの質の悪さ、夜間の異常な動き、強すぎる日中の眠気が1か月以上続く場合は、かかりつけの小児科医への相談が勧められています。呼吸が弱い、くちびるが紫色、顔色が明らかに悪いなど今すぐ危険な様子がある場合は、昼寝を記録せず119番へ連絡します。

就寝前の過ごし方も重なっている場合は、寝る前のスマホと本を比べた研究も判断材料になります。

判断に残る限界

昼寝が必要な子と不要な子を、研究から正確に分ける方法はありません。 普段の昼寝習慣によって記憶への効果が違う可能性はありますが、研究ごとの定義が異なり、比較に参加した子どもも限られます。だから、年齢や記憶課題の成績を昼寝卒業の判定には使いません。

短期の記憶課題の差から、長期の発達や学力は判断できません。 メタ解析に含まれた課題や昼寝条件には幅があり、良い結果だけが公表されやすい可能性も指摘されています。昼寝をしない子の能力や、昼寝を調整する園・家庭の質を評価する根拠にはなりません。

昼寝を減らせば夜の問題が必ず解決するとも限りません。 夜の環境、体調、生活時刻、睡眠障害など別の要因もあります。したがって、当面は一日の様子を見て園と小さく調整し、症状や生活への影響が続く場合は医療相談へ切り替えるのが妥当です。

出典

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